エクストリームスポーツやアウトドアなどで、誰もが気軽に迫力ある映像を撮影することができるアクションカメラ。
写真などの静止画でも思い出として残すことはできるんですが、アクティビティなどでの臨場感や躍動感は少し物足りませんよね。
スマホ、ガラケーなどのカメラやビデオカメラ(ハンディカメラ)でも動画を撮ることはできますが、それよりもさらに迫力ある映像を撮影することができるのがアクションカメラなんです!
アクションカメラって何?
アクションカメラとは、『小型の動画撮影用カメラ』のことを指します。
スポーツやアウトドアなどで激しく体を動かしているときでも、動画を撮ることができる小型カメラのことです。
メーカーによっては、「ウェアラブルカメラ」や「スポーツカメラ」などと呼ばれることもありますね。
混乱をさけるために、ここでは「アクションカメラ」で一括りにします。
360度カメラもアクションカメラとしての括りになると考えていますが、ここでは取り上げていません。。。(^^;
360度カメラについて詳しくはこちらを参考にしてみて下さい。
画角の違いによって撮れる範囲に差はあるものの、ある一定方向だけしか撮ることができない従来のカメラとは違い、360度すべての空間を撮影することができる『360度カメラ』。スポーツやアウトドアで使用すれば、今までに味わったことの無い斬新な動画[…]
他のカメラとの違い
アクションカメラと、ビデオカメラやスマホのカメラなどの他のカメラとの違いを見ていきましょう。
使用用途
アクションカメラでもビデオカメラでも動画を撮ることはできますが、使用用途に大きな違いがあります。
一般的なビデオカメラには液晶モニターがあって、被写体を確認しながら必要に応じてズーム機能で拡大や縮小しながら撮りますよね?
つまり、特定の被写体を狙って撮るのが主な用途になります。
一方でアクションカメラはというと、液晶モニターは付いていたり付いていなかったりするんですが、ズーム機能は付いていないものが多いです。
そして、個体によって振り幅はありますが、150度前後以上の広角レンズを採用することで自分が見たままの映像を撮影するといった用途になります。
ちなみに、人間の視野は左右に180度~200度と言われています。
そもそも特定の被写体にフォーカスする必要がないので、ズーム機能は付いていないんです。
もちろん、上位モデルにはズーム機能の付いたアクションカメラもありますが、使用用途が違うので遠くの被写体を
ズームで撮ることに向いていません。
また、液晶モニターにも同じことが言えます。
特定の被写体を狙って撮るわけではないので、撮影中に映像をずっと確認する必要もありません。
あれば便利だとは思いますが、言い換えれば必ず必要なものではないってことです。
大きさ
一般的なビデオカメラと比べてとても小さいです。
アクションカメラの大きな特徴のひとつですね。
これは、その使用用途の違いから色々な機能を付けまくってハイスペックにするのではなく、不要な機能を外して小型化し、より簡単な操作で動作するように作ってあるためです。
撮影方法
スポーツやアウトドアを楽しみながらビデオカメラで動画も撮りたい場合には、誰かがずっと手に持って「カメラマン」をしなければなりません。
スマホやガラケー、デジカメなどでもセルカ棒(自撮り棒)を使用して撮ることは可能ですが、手元にカメラが無いのでちゃんと撮れているかの確認も出来ない上、これもずっと被写体に向けていなければならないので、アクティビティでの動きがかなり制限されてしまいます。
どちらにしても「撮ること」に集中する必要があるんですよね。
アクションカメラであれば、専用のマウントを使用することでヘルメットやジャケットなどに取り付けることができるので、手で持っている必要もなくアクティビティでの動きが制限されることがありません。
そして、自分が見たままの映像を撮ってくれるので、撮影中に確認することができなくてもカメラが被写体のある方向にさえ向いていれば撮れているんです。
便利な機能
モデルによって付いている機能に差があると思うのでしっかりと確認するようにしましょう。
手ブレ補正
アクションカメラは自分が身体を動かしているときに動画を撮れることが売り?のはずです。
なので、手ブレ補正がないと上手く撮ることはできません。
いうなれば必須機能です。
それなのに、アクションカメラの代名詞ともいえる『GoPro』に関しては少し前のモデルまで手ブレ補正の機能そのものが付いていませんでした。
なぜなんでしょう?・・・なんか都合が悪かったんでしょうかね?(^^;
まぁ、最近のモデルはほとんど付いているので心配ないんですが。
しかし、残念なことに一般的なビデオカメラに比べて弱いんです。
ソニーの一部のモデルでは唯一、ビデオカメラと同じ『空間光学ブレ補正』というものを採用しているようです。
それ以外のアクションカメラでは『電子式補正』というものになるみたいですね。
ざっくりとした説明になりますが、『空間光学ブレ補正』は撮影中にブレ補正の処理をしていて画像劣化が最小限に抑えられます。
一方で『電子式補正』は撮影後にブレ補正の処理をするので『空間光学ブレ補正』と比べると画像劣化が大きいです。
動きの激しいエクストリームスポーツや、バイクにマウントして走行画像を撮るときなどでは、完全に手ブレを抑えるのは難しいのではないでしょうか?
「ある程度は」という認識のほうが無難に感じます。
エクストリームスポーツやツーリングでの使用を想定している方は購入やレンタル前にYouTubeなどで確認することをおすすめします。
タイムラプス撮影
タイムラプスとは、一定の間隔で撮影した多数の静止画を繋げて動画として生成することです。
「微速度撮影」や「インターバル撮影」と呼ばれることもあります。
撮影中の長い時間、カメラを動かすことができないのが不便ですが、キャンプなどのアウトドアで夕方から日没まで撮影すれば幻想的な動画を生成することができちゃいますね!
動画の確認や編集
上述しているように、アクションカメラは不要な機能を外してよりコンパクトにしています。
それは液晶モニターも例外ではありません。
たとえ液晶モニターの付いているモデルでもアクションカメラそのものは小さいので、大まかな映像の確認しかできないのではないでしょうか?
しかし、メーカーやモデルによって多少の差はあるかと思いますが、撮っている最中や撮った後にその場ですぐに確認することができたり、タッチパネルになっていて操作することができたりするので、やはり液晶モニターが付いていれば便利だと思います。
が、
最近のモデルはBluetoothやWiFiを介してスマホやタブレットでアクションカメラ本体の操作ができるものや映像を確認することができたり、一緒にいる仲間とのシェアやSNS上へアップロードしたりできるので心配ありません。
また、撮った動画を編集することもできます。
おすすめのアクションカメラ
おすすめは、火付け役にもなった『GoPro』、そしてそれを追随する『SONY』になりますね。
正直、安価なアクションカメラは数多くあります。
しかし、アクションカメラとしての実績や人気、何かあったときのサポート面では不安があるのではないでしょうか?
『GoPro』や『SONY』製品なら間違いないと思います。
GoPro
HERO6/5 Black
新モデルHERO6 Blackと旧モデルHERO5 Blackは比較しながらご紹介することにします。
出典:Amazon
出典:Amazon
見た目ではHERO6とHERO5に明確な差はありません。
しかし、使用しているチップに違いがありHERO6のほうがより高画質、高品質になります。
出典:Amazon
画像はHERO6ですが、HERO5も同じく背面が液晶モニターでタッチパネルになっています。
HERO6 Black CHDHX-601-FW | HERO5 Black CHDHX-501-JP | |
サイズ(約) 幅x高x奥(mm) | 65x45x35 | 65x45x35 |
---|---|---|
重量(約) | 120g | 120g |
動画 | 4K(3840×2160 @60fps) 1080p/240fps | 4K(3840×2160 @30fps) 1080p/120fps |
静止画 | 12メガピクセル | 12メガピクセル |
4K動画 連続撮影時間 * | 70分程度 | 90分程度 |
バッテリー容量 | 1220mAh | 1220mAh |
防水機能 | 水深10m | 水深10m |
タッチズーム機能 | ○ | × |
HDR形式 | ○ | × |
Bluetooth WiFi | ○ | ○ |
* あくまでも目安です。モードや環境によって左右されます。
HERO6とHERO5ともに4Kに対応しています。
比較表の動画にある「fps」とは1秒間に表示するコマ数のことです。
HERO6のほうが1秒間に表示できるコマ数が多いので、よりなめらかな動きの動画になります。
ちなみに、一般的なテレビは30fpsが主流になります。
HERO6から新しく追加されたのはタッチズーム機能とHDR形式での写真撮影機能です。
タッチズーム機能はその名の通り、液晶モニターのタッチパネルでズームができます。
ただし、撮影中にズーム機能を使用することはできません。
HDR(ハイダイナミックレンジ)とは、光の取り込みレベルを変えた複数の写真を同時に撮影してそれらを合成し、肉眼で見たときに近い景色で描写する技術です。
防水機能についてですが、他のメーカーのアクションカメラはハウジング(防水ケース)を使用することが前提ですが、HERO6とHERO5はハウジングを使用せずカメラだけで水深10mまで対応しています。
HERO6とHERO5で共通するその他の機能では、タイムラプス撮影やバーストモード撮影、手ブレ補正、音声操作があります。
バーストモードとは連続写真撮影のことで、決定的瞬間を撮り損ねることのない便利な機能です。
手ブレ補正は電子式補正になりますが、HERO6はHERO5と比べてより強力なものになっています。
ただし、HERO6で4K60fpsでは手ブレ補正は動作しないようですね。
4K30fpsであれば問題なく撮影できるようです。
同じように1080p240fpsでも動作しないようです。
音声操作も注目の機能です。
撮るときや撮り終えたときに、カメラ本体で操作しなくても「GoPro ビデオ撮影を開始」などのキーワードを発すれば操作できる便利な機能です。
よりアクティビティに集中して楽しむことができますね!
GoProには旧下位モデルの『HERO5 Session』もあります。
タッチパネルは非搭載ですが、よりコンパクトなモデルです。
出典:Amazon
撮影した動画や画像は多少劣りますが、4Kにも対応していて必要な機能は全て揃っています。
SONY
FDR-X3000/HDR-AS300
ソニー製品も比較しながらご紹介します。
出典:Amazon
出典:Amazon
ソニー製品も見た目の違いはほとんどありません。
FDR-X3000は4Kに対応したモデルになります。
横に「4K」とあるので分かりやすいですね。
FDR-X3000 FDR-X3000R | HDR-AS300 HDR-AS300R | |
サイズ(約) 幅x高x奥(mm) | 29.4x47x83 | 29.4x47x83 |
---|---|---|
重量(約) | 119g | 114g |
動画 | 818万画素(16:9) | 818万画素(16:9) |
静止画 | 12メガピクセル | 12メガピクセル |
動画 連続撮影時間 * | 50分程度(4K) | 60分程度 |
バッテリー容量 | 1240mAh | 1240mAh |
防水機能 | 水深60m (ハウジング使用時) | 水深60m (ハウジング使用時) |
ズーム機能 | 3倍ズーム | 3倍ズーム |
手ブレ補正 | 空間光学式 | 空間光学式 |
Bluetooth WiFi | ○ | ○ |
* あくまでも目安です。モードや環境によって左右されます。
比較も何も、重量が5g違うだけであとは全く同じですね。
要は、4Kでの撮影ができるかできないかということみたいです。
4K対応しているFDR-X3000は記録するメディアが少し多いです。
一番の特徴は手ブレ補正が「空間光学式」になったことです。
アクションカメラの一般的な「電子式」に比べて圧倒的な差があるのではないでしょうか?
激しく体を動かすスポーツやバイクにマウントしての動画撮影などに威力を発揮しそうです。
水中での撮影などにはハウジングが必要になりますが、カメラ本体には防滴性能があります。
雨の日や水しぶきなどでも使用可能です。
また、ズーム機能も付いています。
ただし、撮影中はカメラ本体での操作はできないようで、
出典:Amazon
オプションのライブビューリモコンかスマホでの操作に制限されるようですね。
もちろん、ズームだけでなくそれ以外の主要な操作も手元で行えるので便利です。
最後に「R」がある型番がライブビューリモコンとのセットになっているものです。
それ以外の共通する機能では、画角がワイド、ミディアム、ナローと3段階の調節が可能です。
ソニー製品にも下位モデルの『HDR-AS50』があります。
同じように型番の最後に「R」があるものがライブビューリモコンとのセットになります。
出典:Amazon
上位2機種と比べて一回り小さく重量も軽いんですが、手ブレ補正が電子式になります。
まとめ
スポーツやアウトドアなどの動画は、後になって見返せばそのときの感情がよみがえって盛り上がります。
しかし、ビデオカメラやスマホで実際に撮るとなると結構な手間がかかってしまうので億劫なんですよね。
アクションカメラであれば撮影するときの煩わしさがほとんどないので、自分は気にせずにアクティビティを楽しみながらそのときの臨場感のある迫力映像が撮れるのでおすすめです!