360度カメラは「全天球型」と「半天球型」に分類されます。
2基のレンズで撮影した映像をカメラが自動でスティッチング(合成)してくれる全天球型に対して半天球型は1基のレンズで撮影した映像を手作業でPCなどを使用してスティッチングします。
360度カメラについて詳しくはこちらを参考にしてみて下さい。
画角の違いによって撮れる範囲に差はあるものの、ある一定方向だけしか撮ることができない従来のカメラとは違い、360度すべての空間を撮影することができる『360度カメラ』。スポーツやアウトドアで使用すれば、今までに味わったことの無い斬新な動画[…]
仕上がりのクオリティは人による作業の半天球型に分がありますが、手間がかかってしまいます。
一方で、全天球型はカメラ本体による処理なのでスティッチングの煩さはありません。
カメラの個体差などによってスティッチした箇所(2つの映像を合成したつなぎ目)がズレたりする場合はありますが、気軽に360度カメラを楽しむなら全天球型が断然おすすめです!
全天球型のおすすめ5機種
おすすめの全天球の中から5機種ご紹介します。
GoPro
Fusion
大きな期待も含めて、なんといってもイチオシなのはこちらです!
出典:GoPro
しかし、残念ながら日本ではまだ発売されていません!(^^;当初は去年の11月に発売予定だったみたいなんですが・・・今のところ、4月に発売予定のようです。
18/4/2に発売されました!
一番の売りは、『OverCapture(オーバーキャプチャー)機能』です。
これは、撮影された360度動画から歪みのない通常画角の映像を切り出すことができる編集機能です。
360度動画で気に入った部分を一般的なビデオカメラで撮ったように編集することが可能になりますね!
この機能はPC向けのアプリ「Fusion Studio」の他、スマホ向けアプリ「Go Pro」でも作成可能です。
ひとつ注意しなければならないのは、Over Captureに対応していないスマホがあることです。
iOS端末(iPhone)には幅広く対応しているようですが、android端末は一部みたいです。(18/4/4時点)
公式サイトで確認してみると、XPERIAは未対応のようです。ん~、これは痛い。。。(^^;
自分もそうですが、XPERIAユーザーは様子を見たほうがいいのかもしれません。
詳しくはGo Pro公式サイトで確認してみて下さい。
それ以外にも優れた機能が満載です。
360度に対応させるために4つのマイクが搭載され、全方向からの音を拾うことができます。
また、「GoPro HEROシリーズ」に搭載されているタイムラプス撮影やバーストモード撮影、手ブレ補正、音声操作などの機能もしっかり継承しています。
「GoPro HEROシリーズ」などのアクションカメラの機能についてはこちらを参考にしてみて下さい。
エクストリームスポーツやアウトドアなどで、誰もが気軽に迫力ある映像を撮影することができるアクションカメラ。写真などの静止画でも思い出として残すことはできるんですが、アクティビティなどでの臨場感や躍動感は少し物足りませんよね。スマホ、ガラケ[…]
さらに!
ハウジングなしのカメラ本体のみで5mの防水に対応しています!
これは非常に大きいと思いますね。
現段階でカメラ本体に防水機能のある数少ない360度カメラになります!
そして、既存のマウントなどの付属品との互換性もあるようです。
サイズ(約) (幅x高x奥mm) | 74×75×40 |
重量(約) | 220g |
動画 | 5.2K(5228×2624@30fps) 3K(3000×2624@60fps) |
静止画 | 18メガピクセル |
連続 撮影可能時間 * | 70分程度(5.2K) 80分程度(3K) |
バッテリー容量 | 2620mAh |
SDカード | 128GBまで(2枚必要) |
防水機能 | 水深5m |
* あくまでも目安です。モードや環境によって左右されます。
GoProから満を持して発売される『GoPro Fusion』。
「さすがGoPro!」と思わせるハイスペック仕様になっていますね!
RICOH THETAシリーズ
360度カメラといえば「RICOH THETAシリーズ」、ともいえる定番のカメラです。
RICOH THETA V
出典:Amazon
THETA Vはシリーズの中で最上位モデルになります。
これまで最上位モデルだったTHETA Sでは未対応の4K撮影や5GHzにも対応したWiFiのほか、Bluetoothにも対応しているのでスマホなどのデバイスでライブビュー表示が可能になりました。
『リモート再生』機能が搭載され、カメラ本体をリモコンとして大型のディスプレイやテレビなどでのミラーリング再生ができます。
OSにandroidベースのシステムを採用することで、今後さらに便利な機能を拡張することが可能になります。
残念なのは手ブレ補正機能や防水機能がないこと、記録媒体が内蔵ストレージのみなことでしょうか。
防水に関しては別でハウジングを用意すれば水深30mまで対応していますが、ハウジングそのものが高いこともデメリットですね。
内蔵ストレージは19GBです。
旧モデルでは8GBしかなかったので倍以上の容量になってはいます。
外部メディアが使用できないのは不便に感じますが、機能拡張のプラグインで『外部メモリー記録機能』なども提供される予定なので期待しましょう。
RICOH THETA SC
出典:Amazon
位置付けとしては下位モデルのカメラになります。
RICOH THETA Vとの簡単な比較表です。
THETA V | THETA SC | |
サイズ(約) 幅x高x奥(mm) | 45.2×130.6×22.9 | 45.2×130.6×22.9 |
---|---|---|
重量(約) | 121g | 102g |
動画 | 4K(3840×1920 @30fps) 2K(1920×960 @30fps) | HD(1920×1080 @30fps) |
静止画 | 14メガピクセル | 14メガピクセル |
動画 合計撮影時間 * | 40分程度(4K) | 63分程度(HD) |
バッテリー容量 | 不明(記載なし) | 不明(記載なし) |
内蔵メモリー | 19GB | 8GB |
防水機能 | 水深30m (ハウジング使用時) | 水深30m (ハウジング使用時) |
* あくまでも目安です。モードや環境によって左右されます。
防水ハウジングはVとSCで共通して使用できます。
スペックを抑えたことでリーズナブルになっています。
記録媒体が内蔵8GBしかないのが気になりますが、360度カメラを手軽に楽しみたいライトユーザーの方にはいいかもしれないですね。
カラーバリエーションもブルー、ベージュ、ピンク、ホワイトと展開していて女性受けも良さそうです。
Insta360シリーズ
スマホで気軽に楽しむことができるのが「Insta360シリーズ」です。
中国のスタートアップ企業である『Shenzhen Arashi Vision社』のカメラです。
日本では『ハコスコ社』が正規代理店を務めています。
カメラ単体での使用はもちろん、Lightning(ライトニング)端子を使用して直接iPhoneやiPadと接続することができます。
Lightning(ライトニング)端子とは、Apple社独自の通信や充電に使われるケーブル接続端子です。
BluetoothやWiFiで接続するほかのカメラとは違い、iPhoneと直結させることでスマホのカメラのような感覚で気軽に楽しむことができますね!
Insta360 ONE
出典:ハコスコ
おすすめは上位モデルの「Insta360 ONE」になりますね。
一番の注目機能が『バレットタイム撮影』です。
バレットタイム撮影とは、スロー画面の中で被写体を中心にカメラだけが自在に動く動画です。
映画「マトリックス」で、主人公のネオ(キアヌ・リーブス)が銃の弾を避けているときの有名なアレです。
これも、動画を見ていただいたほうが分かりやすいです。
かなり斬新ですよね!
現在出回っている他の360度カメラにはない機能です!
そして、GoPro FusionのOverCaptureと同じく通常画角の映像を切り出せる『Free Capture(フリーキャプチャー)機能』を搭載しています。
それ以外にもセルカ棒(自撮棒)を消す機能やタイムラプス撮影、被写体を自動追跡して通常画角の映像を編集できる『Smart Track(スマートトラック)機能』などが搭載されています。
また、128GBまでのmicroSDカードに対応していて、カメラケースはスタンドとしても利用することができます。
バッテリー容量は820mAhで決して大きくはありませんが、スマホに取り付けるコンパクトさを考えればしょうがないですね。
残念ながら防水機能はついていません。
出典:ハコスコ
ただし、ハウジングを使用すれば水深30mまで対応しています。
端子を見ても分かる通り、iPhoneユーザーよりのカメラという印象です。
出典:ハコスコ
しかし、別売りの専用アダプターがあれば、android端末でも使用できます。
アダプターはMicro USB、Type-Cそれぞれの端子のものがあります。
よく確認せずに端子を間違えてしまい、「android端末で使用できない!」なんてことのないように注意しましょう。
Insta360 Nano S
出典:ハコスコ
iPhone専用のカメラになります。
Nano Sには別売りの専用アダプターがないので、android端末では使用することができません。
Insta360 ONEとの簡単な比較表になります。
Insta360 ONE | Insta360 Nano S | |
サイズ(約) 幅x高x奥(mm) | 96x25x36.5 mm | 33x21x110 mm |
---|---|---|
重量(約) | 82g | 66g |
動画 | 4K(3840×1920 @30fps) (2048×512 @120fps) | 4K(3840×1920 @30fps) |
静止画 | 24メガピクセル | 20メガピクセル |
4K動画 連続撮影時間 * | 70分程度 | 60分程度 |
バッテリー容量 | 820mAh | 800mAh |
SDカード | 128GBまで | 64GBまで |
防水機能 | 水深30m (ハウジング使用時) | × |
対応機種 | iOS 9.0以上 | iOS 9.0以上 |
フリー キャプチャー | ○ | ○ |
バレットタイム | ○ | × |
スマートトラック | ○ | × |
マルチビュー | × | ○ |
* あくまでも目安です。モードや環境によって左右されます。
『マルチビュー機能』とは、360度動画から複数の角度で切り取った最大3つの画像を同時にひとつの画面にまとめて表示できる機能です。
SNS上へアップロードして共有するのに大活躍しそうですね。
また、『360度ビデオ電話』にも対応していて、通話相手が同じ機種を持っていてもいなくても関係なく、誰とでも360度の動画通話を行うことができます。
これは、受信した通話相手は画面をスワイプすることで、発信相手のいる空間を自由に見回すことができる機能になります。
ただし、受信したスマホは最低限のシステム要件を満たしている必要があります。
カメラ本体には防水性もなく、別売りのハウジングもないので水中や水際での使用はできませんが、より気軽に360度カメラを楽しみたいiPhoneユーザーの方におすすめのモデルになります。
iPhoneにはたくさんのモデルがあるので、購入前にしっかりと対応機種の確認をしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
どの機種も独自の優れた機能やコンセプトを持っていますね。
スポーツやアウトドアだけでなく、飲み会などの大人数が集まる機会においても間違いなく大活躍するアイテムでしょう。
価格を重視するのか持っている機能や多機能性を重視するのかはまちまちですが、個人的には「GoPro Fusion」に期待大です!