いよいよ本格的なウインターシーズン。
例年のごとく今年もまたスノボを楽しむため雪山へ行くつもりなので、車の冬支度ということでスタッドレスタイヤへの履き替えを済ませました。
僕の場合は自宅にある駐車スペースで履き替え作業が可能で、タイヤの保管場所も確保されていて恵まれている状況なのですが、やっぱり面倒くさい。。。
それでも後回しにして時間のない中バタバタ作業するのも嫌だったので、重い腰を上げて作業することに。
そう言いながらもスノーキャリアの取り付けはタイヤの履き替えほど面倒でもないので後回しにしちゃいましたが・・・(^^;
とにかく、住んでる地域にいつ雪が降るかも分からないので、スタッドレスタイヤへの履き替えは早めに済ませておくに越したことはありません!
やっぱりBSが一番?
ブリヂストン(BS)やダンロップ、ヨコハマといった国産メーカー以外にもミシュランやグッドイヤーなど、タイヤメーカーは結構多いです。
そんな中、僕はスタッドレスタイヤといえばBSの一択。
性能の良さ、装着率の高さがその理由です。
ぶっちゃけ、全く同じ使用条件で他メーカーのスタッドレスタイヤと雪上、氷上性能を比較したことはありません。
ですが、あえて割高のBSが多くの方に選ばれているのにはれっきとした理由があると思うんです。
街乗りならまだしも、僕がゲレンデに向かって運転しているときにはほぼ間違いなく同乗者がいます。
人の命を預かって慣れない雪道を運転するわけです。
運転免許を取得してそれなりの年月が経ちますが、自分のドラテクが優れているとは思っていません。
なので、万が一のリスクをできる限り減らす意味でも『必要経費』として割り切って考えるようにしています。
とはいえ、やっぱりBSは高いですね。。。(^^;
今シーズンで4年目・・・
タイヤの側面には製造番号が表示されています。
僕のスタッドレスは2016年の38週目に製造されたもの。
38週目となるとだいたい9月辺りになるでしょうか。
スタッドレスタイヤの寿命は一般的に3~5年と言われています。
タイヤの溝の有り無しはもちろん、ゴムの硬さも重要なポイントのひとつ。
ゴムが劣化して硬くなってしまうと、タイヤの持つ性能を存分に発揮することはできません。
例え走行距離が短く溝がバリ山だったとしても、経年劣化で性能は劣っていくので3~5年をメドに買い替える必要があります。
僕は来シーズンには買い替えです。
ここはケチるところではない、ということは分かっていてもやはりイタイ。。。
履き替え手順
いまのスタッドレスにはもう1シーズン頑張ってもらうつもりなので、履き替えを。
あくまでも僕の場合の交換手順です。
これはオフシーズンに履いている、いわゆる夏タイヤ。
できれば19インチが欲しいところですが、そんなお金もなく18インチで妥協。
スタッドレス(純正サイズ)が16インチなので2インチアップ。
ろくに洗車もしていないのでアルミはブレーキダストだらけ・・・ということで引きの画像です。。。(^^;
ナットを軽く緩める
作業前にサイドブレーキが引いてあることを確認して、まずは前後4本分すべてのナットを軽く緩めます。
使用しているのは19mmの厚みがないディープソケットです。
ジャッキアップ
ナットを軽く緩めたら、お次はジャッキアップです。
僕は車載のパンダを使用。
このジャッキ、正しくは『パンタグラフジャッキ』と言うみたい。
僕はずっと「パンダ」と呼んできましたが、実は「パンタ」だったのかな・・・(^^;
まあそれで通じていたので別にどちらでもいいですけど。。。
なので、僕は「パンダ」で通します(笑)
横から車の下を覗くとパンダを当てるジャッキアップポイントが見えます。
画像上がフロント側で画像下がリア側。
ポイントは車種によって多少の違いがありますが、見ればすぐに分かると思います。
ジャッキアップポイントにパンダの窪みが当たるように手で回して上げていきます。
しっかりとポイントに当たっていることを確認したのち、パンダと一緒に車載されているフックとL型レンチをクルクル回してジャッキアップ。
このとき対角上のタイヤに輪留めをすればより安全です。
面倒くさがりの僕はやっていませんが。
出典:Amazon
油圧ジャッキがあれば作業がグンと楽になります。
例えば僕のように自分で履き替えをする場合、シーズンに入る前と後で年2回の作業が必要になります。
それを毎年繰り返すなら、長期的に見れば油圧ジャッキを購入しちゃったほうがいいのかもしれません。
出典:Amazon
油圧式のパンタグラフタイプではないフロアジャッキがあれば、一段と作業が捗ります。
タイヤ1本につき1回ずつ使用するパンダに対して、フロアジャッキはフロント側とリア側それぞれのジャッキアップで前2本、後ろ2本をまとめて作業することが可能です。
僕も4~5年前まで所持していたんですが、引っ越しのときに無くなっちゃいました・・・(^^;
とても重宝していたんですが、なんだかんだで今のところはまだ新しいフロアジャッキを購入していません。。。
ナットは対角上に緩める
ジャッキでタイヤを浮かせたらナットを緩めて取っていきます。
ジャッキアップ前に軽く緩めているので、ソケットとエクステンションバーのみを使用します。
作業途中でタイヤが傾かないようにひざで押さえつけながら、一筆書きで星を描くように対角上に取っていきます。
タイヤを履き替える
すべてのナットを取り外したら夏タイヤを外してスタッドレスへ。
作業中にジャッキが外れると危険なので、タイヤを車体の下に入れておくのがベストです。
スタッドレスタイヤ装着
スタッドレスに履き替えたら、あとはナットで締めます。
夏タイヤの取り外しと同じように、タイヤを奥に押さえつけながら対角上に締めていきます。
手、またはソケットとエクステンションバーでイケるところまで。
ちなみにスタッドレスのホイールはアルミではなくスチール(鉄チン)です。
特に理由はありません。
アルミが欲しいという思いも多少はありますが、「せっかく履けるサイズの鉄チンがあるならそれでいいや」という感じです。
ジャッキを下げてナットを締める
あとはジャッキを下げて増し締め。
なんですが、僕の場合はレンチで軽く締めるだけです。
4本すべて交換してから最後に改めて増し締めをしています。
最後に増し締め
タイヤ4本分の増し締めに・・・というか、僕はタイヤの履き替え作業にトルクレンチを使用しています。
トルクレンチとは適正な力(トルク)で締め付けができる工具のこと。
本来は締め付けのみで使用したほうが良いみたい、トルク設定に狂いが生じるんだとか。。。
あくまでも自己責任ですが、僕はそこまで気にしません。
車の安全性で考えるとタイヤはとても分かりやすいパーツ。
走行中にタイヤが外れでもしたら大惨事になるのは容易に想像できます。
車の知識を大して持ち合わせていない僕は、どれほどの力加減で締め付けていいのかよく分からず、ついつい力いっぱい締め付けがち。
締め付けが弱いとナットが緩むし、逆に強すぎてもボルト等が破損する可能性があるんですよね。
頭では理解していても「もしも走行中にタイヤが外れたら・・・」なんてことを考えると力が入っちゃうんです。
年2回のタイヤ交換とはいえ、経年劣化のことを考えるとなるべく過度の負担は避けたいところ。
トルクレンチは簡単な設定をするだけで指定したトルクで締め付けられるので、かなり重宝しています。
定期的なタイヤの履き替えをしているなら絶対に用意しておきたい工具なのではないでしょうか。
ここで、僕が所持しているトルクレンチの使い方をサクッと。
レンチのハンドル下部(持ち手部分)にはトルクのメモリが刻まれています。
トルクの単位は『 N・m (ニュートン・メートル)』 で表すんだそう。
それを聞いたところでいまいちピンときませんが。
グリップを時計周りに回して上にスライドさせることで、高い数値の締め付けトルクに設定できます。
上限が 180N・m 、下限が 30N・m です。
ショップで働く知り合いに確認したところ、「普通車なら 100~120N・m くらいじゃね?」とかなりアバウトに教えてもらいました。。。(^^;
念のため自分の車の規定トルクを調べたら 108N・m でした。
トルクレンチを規定トルクに指定して増し締めしています。
締め付けトルクを設定したら、その数値がズレないようにロックを回してグリップを固定します。
あとは通常通りレンチで締め付けるだけ。
締め付けていくと「カチッ」という音とともに手応えを感じるはず。
それで終了です。
締め付けは1回のみです。
2度、3度と締め直したくなりますが、締め付けトルクが狂ってしまうので厳禁です。
保管する際は測定範囲の最低値にセットするんだとか。
このトルクレンチの場合は 30N・m を指定しての保管が良いみたいです。
それでも使用していくうちに内部スプリングがヘタってきて測定精度が低下していくそうなので、定期的な精度確認が必要なんだそうです。
正直、僕はあまり気にしたことはありませんが。。。(^^;
精密な工具なので、測定精度維持のため慎重に取り扱いましょう。
夏タイヤ収納
普段あまり見ることの少ないアルミ裏側。
引きの画像ですが、間近でよく見るとブレーキダストやらサビやらでチョー汚え・・・。
せっかくなので裏側も含めてバーッと水洗いして物置へ。
履き替え作業はこれにて終了です。
タイヤには窒素充填がオススメ
スタッドレスタイヤに充填されているのはただの空気。
およそ9か月ぶりのスタッドレス装着、大分エアーが抜けちゃっています。
夏タイヤにも言えることですが、タイヤには窒素充填がオススメ。
スタッドレスはただのエアーですが、夏タイヤには窒素が充填されています。
ちなみに、空気中に存在する窒素分子の元素記号は「N2」です。
このバルブはショップで働く知り合いからのもらい物。
メリットとデメリット
窒素を充填するメリットは、
- 空気圧が下がりにくい
- 燃費向上に期待できる
一般的によく言われているのは、タイヤの空気圧が下がりにくいということ。
窒素ガスは空気に含まれる酸素と比べてゴムを通り抜けにくいという性質を持っているんだとか。
これによりタイヤの空気圧が下がりにくいです。
また、窒素は温度変化による膨張の度合いが少ないんです。
ただのエアーの場合、長い距離を走行したときはタイヤ内の空気が熱で膨張して空気圧が高くなります。
窒素ガスは酸素に比べて膨張の度合いが少なく空気圧の変動が小さいので、結果として空気圧が安定して燃費の向上に期待が持てます。
あくまでも『空気に含まれる酸素と比べて』という話です。
絶対に空気圧が下がらない、熱膨張しない、というわけではないので勘違いしないようにしましょう。
デメリットは充填するコスト。
タイヤ1本につき500円前後が相場になるでしょうか。
車1台分で約2000円程度かかります。
空気との混合は問題ないの?
窒素を充填したタイヤに通常のエアーを混合させても特に問題はありません。
ガソリンスタンドで空気圧のチェックしたら少し低い、でもそのスタンドには窒素を充填させる設備がないので通常のエアーを入れちゃった・・・全然OKです。
もともと空気中に窒素は含まれているので。
ただし、それを何度も繰り返すとやがて通常のエアーになっちゃいます。
せっかくコストをかけて窒素を充填したメリットがなくなってしまいます。
空気圧が下がりにくくなるので滅多にないことだとは思います。
何かしらのアクシデントに見舞われたとき、最悪は通常のエアーを混合しても問題ないということです。
まとめ
タイヤの履き替えはとても面倒ですが、決して難しい作業ではありません。
僕のような素人が何より注意したいのはナットの締め付け。
つい力が入って規定トルクよりも強く締め付けがちです。
締め付けが弱くて走行中にタイヤが外れることも恐怖ですが、逆に締め付けすぎるとボルトやホイール、ハブボルトまで破損してしまうことも。
小さなクラック(亀裂)が走行中の衝撃で一気に・・・なんてことも考えられなくはありません。
トルクレンチ、そして油圧ジャッキなどを使用すれば安全で楽にタイヤの履き替え作業を済ませることができます!